2020/09/16
骨盤の歪みについて

こんにちは、久我山みやび整骨院です。
本日から毎月ブログで身体などに関する色々なお話をさせて頂き、皆様の毎日の健康のお手伝いをさせて頂きたいと思います。

さて今回は「骨盤のゆがみ」についてお話させていただきます。近頃メディアや様々なところで聞かれる「骨盤のゆがみ」ですが、そもそもどういったものか知っていますか?
一般的に良くイメージされるのは 
・骨がずれる
・骨自体が曲がる、変形する 
といったものが多いですが、実際はそうではありません。骨盤のゆがみとは日常生活の習慣や癖などによって筋肉や関節に左右非対称の負荷がかかることでおこる、「骨盤の正常ではない傾きや開きの事」を指します。ゆがみのタイプは5パターンあり、複数が同時に起こることが多いです。

1.前傾タイプ(図1)
前傾タイプ、すなわち反り腰を指します。原因としては筋肉のバランスの崩れや体重の増加、ヒールの高い靴の使用などが挙げられます。
特徴としては下っ腹が出る、胸とお尻が突き出る、仰向けで寝た時にベッドと腰の隙間に「手のひら一枚以上の隙間がある」などが挙げられます。
反り腰により起こる症状としては、腰の反りがきつくなるにつれ神経など圧迫しやすくなり、慢性的な腰痛、足のシビレ、などが出る場合があります。またこの状態が続くとお腹が出る、下半身が太くなるなどの見た目上の変化も出やすくなります。

2. 後傾タイプ(図2)
前傾とは逆に骨盤が後ろへ傾いてしまっている状態です。後傾タイプの主な原因は筋力の低下、不足などがあります。特徴としては、重心が後ろに傾きやすいくなり猫背、腰、膝が曲がる、ガニ股などが挙げられます。
骨盤後傾により起こる症状としては、慢性的な首肩のこり、頭痛、慢性的な腰痛、膝の痛み、О脚などが出る場合があります。またお尻やバストが下がる、下腹が出るなどの見た目の変化も起こりやすくなります。

3.開きタイプ
骨盤が開く原因にはいくつかありますが、主に加齢と出産が関係しています。
「加齢による場合」骨盤の周りにはいくつかの筋肉があります。これらは骨盤を安定させることによって骨盤腔内の臓器を支える役割を持っています。ですが加齢による筋力低下によって骨盤を支えることができ無くなってしまうと、徐々に骨盤が開いてしまい内臓下垂などが起こりやすくなってしまいます。

「出産による場合」妊娠中赤ちゃんが通る道「産道」を作るために、ホルモンの作用によって徐々に骨盤が開いていきます。その作用は出産後8カ月まで続きやがて効果が収まると徐々にしまっていきます。ですがホルモンバランスの影響で元の状態に戻りにくくなってしまい、産前よりも開いてしまうことがあります。

骨盤が開いたままになってしまうと、症状としては慢性腰痛、膝の痛み、股関節の痛みなどが主にあります。また、お尻が大きくなる、下半身が太る、О脚、腰回りに脂肪がつきやすくなるなどの見た目の変化も出やすくなります。

4.傾きタイプ(図3)
骨盤を正面から見た時に左右の骨盤の高さが違う状態を指します。傾きタイプの主な原因としては、足を組む、あぐらをかく、カバンやバックなどの重たいものを片方だけで持つ、重心を片足にかけるなどが挙げられます。特徴としては歩くときに左右に身体がぶれやすい、肩の高さが違う、足の長さが左右で違う、くびれのラインが左右で違うなどが挙げられます。左右の傾きにより起こる症状としては、片方に偏った腰痛や首肩、背中の痛み、膝の痛みが主に挙げられます。また片方のお尻だけ出っ張る、片足だけ少し太いなどの変化が起こりやすいです。

5.ねじれタイプ(図5)
左右の骨盤が互い違いに食い違ってしまっている状態を指します。ねじれタイプは単体よりも他のタイプに付随して起こることが多いです。主な原因としては左右の筋力差がある、片側に重心をかける、片側で荷物を持つ、同じ方向に足を組む、同じ動作を反復するスポーツ(例/ゴルフ、野球)などが多いです。
症状としては場所が交差しやすい(例/右腰と左肩など)、首肩のこり、腰痛、膝痛があります。またまっすぐ立てない、背中の高さが違うなどの症状も起こりやすいです。

以上のことを大まかにまとめますと

<ゆがみ原因>

□加齢や産後で筋肉が弱っている
□運動習慣(ストレッチ含む)が全くない
□体重が増えてきた
□足を組んだりあぐらをかいてしまう
□ハイヒールなど安定しない靴を履くことが多い
□かばんや荷物など、重いものを片側だけで持つことが多い
□うつ伏せで寝てしまう事が多い
□スマホやパソコンなどを見ることが多い
□立っているときにまっすぐ立てない
□必ず片足に重心をかけてしまう
□歩いてると小さい段差に躓きやすい

<ゆがみの症状>

□改善しない肩こり
□慢性的な腰痛
□頻発する頭痛
□冷え性、むくみ
□下半身が太りやすい
□下腹がでている
□関節の痛み
□О脚、X脚
□猫背
□巻き肩
□反り腰
□足の長さ、肩の高さが違う

<自宅でのチェック方法>
1.つま先の開く角度
仰向けになり、足を伸ばし肩幅に開く。腰から下を左右に揺らします。動きを止めてつま先の角度をチェック。
正常範囲であればかかとからつま先が80-90度のv字になります。
□つま先の開きが左右非対称になっていないか
□角度が開きすぎていないか

2.膝を左右に倒した時の動き方
膝を立てた状態で仰向けになり、左右の膝をくっつけます。そのまま左右に傾けます。
□傾けにくくないか
□傾けた際に痛みはないか

3.片足立ちチェック
左右の足でそれぞれ片足立ちを目を閉じた状態で10秒行う。
どちらかうまく行えない場合歪んでいることが多いです。
また、10秒立てない場合筋力にも大きな問題があります。
□左右差があるかどうか
□何秒立っていられるか

4.足踏みチェック
直立状態で目を閉じてその場で足踏みをします。足踏みをやめた時点で最初に立っていた位置から移動した位置をチェックします。足踏みの目安は30回ほど。
前後に移動した場合、重心の位置が問題。左右に移動した場合移動側の骨盤が下がっていることが多いです。
□前後左右どちらに移動してしまっているか

5.左右の方の高さチェック
鏡の前で左右の方の高さがずれていないか見てみましょう。どちらかが上がって見える場合、合わせて骨盤もずれていることがほとんどです。
□左右の高さはどのくらいずれているか

ここまで骨盤のゆがみのタイプをお話してきましたが、当てはまるものもあったのではないでしょうか?
一つ一つは大したことではなくても、積み重ねることで骨盤への負担が大きくなり歪んでしまう原因となりえます。
そして最初は単なる腰の痛み、肩のコリで済んでいたとしても負担が増えていけば神経症状、変形性関節症やヘルニア、脊柱管狭窄症などのリスクへとつながってしまうことも起こりえます。
少しでも当てはまるものがあるのであれば、症状が大きくなってしまわない内に改善させていくことをお勧めします。

当院では姿勢改善・骨盤矯正に特に力を入れており、当グループのオリジナルの矯正方法を行っております。
「なるべく身体に負担の少ない方法で、症状が出づらい身体を作っていくこと」を目的として、症状の原因をさぐり根本的に改善するためのお手伝いをさせて頂きます。

また施術だけでなく、日常の生活指導なども行っておりますので、改善に向けて一緒に取り組んでいけたらと思います。

もし少しでも気になる事があれば、メールやお電話にていつでもご相談お待ちしております。